総理の検診、そして尖閣諸島をめぐって機密情報のぎりぎり手前まで主権者に広く伝えます(青山繁晴)

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▼安倍総理の日帰り検診は、「世論戦」、「心理戦」という工作に今、利用されていると、わたしは考えています。
 その作戦に事実上乗っかる、日本の親中派に対峙して、わたしたちは護る会 ( 日本の尊厳と国益を護る会 ) を軸に淡々と粘り強く戦っていきます。

▼一方でその安倍総理は、尖閣諸島の領土、領海の防衛のためにも新たにインドとの事実上の軍事連携、日印米豪による4か国対中同盟を決断しました。
 上記の世論工作では、もう考える力も喪ったことになっている安倍総理にしては、歴史的な決断です。
 このような重大な決断は、内閣総理大臣にしかできません。

▼具体的には、9月の早い時期にインドのモディ首相と日印首脳会談を行います。
 日本政府は、これを公表していません。
 ぼくも、中国の妨害を避ける意味からも、9月のいつかなのか、どんな方法で首脳会談を行うかについては、この誰でも無条件に見ることのできるブログでは、決して、事前には記しません。

 いつ、どんな手段によって日印首脳会談を行うかは、すでに正確に把握はしています。
 安倍総理とモディ首相は最近に電話会談をしました。
 その会談は、「感染症対策を話し合った」ということになっています。そのように公表されています。その公表ぶりも嘘ではありません。
 しかし議論の中心は、中国の急拡大する脅威でした。
 たった今の感染症も、中国由来の武漢熱なのですから。
 9月の新たな会談は、その対中政策を大きく前に進めるために、電話会談とは違う手段で行います。

▼9月の日印首脳会談の肝 ( キモ ) になるのは、ACSA ( アクサ ) の締結を基本合意することです。
 ACSAは、たとえば日米のあいだで結ばれています。
 日米安保条約という軍事同盟を土台にして、軍事上の物品、つまり平時の訓練では燃料など、有事においては弾薬など、それから軍事上の役務 ( えきむ ) 、つまり平時の訓練では兵器の整備など、有事においては兵員の輸送などを、おたがいに融通しあう協定です。
 早い話が、軍事同盟の要 ( かなめ ) ですね。
 安倍政権が、集団的自衛権の一部容認を実現する平和安全法制を成立させたお陰で、日本はこれを、イギリスともオーストラリアとも結びました。

 これをインドに拡大するというのは、非常に画期的です。
 インドと日本は、地政学的に、中国を挟んでいるからです。
 中国のショックは、はかりしれません。
 さらにそこへ、日印米豪4か国の同盟が組まれるのですから、戦略的な意義はとても大きくなります。

▼9月の日印首脳会談では、モディ首相は「インド北部の東ラダック地方へ中国軍が侵入し20人が殺害された」とインドが主張している大事件を踏まえ、安倍総理は尖閣諸島の島と海への中国による不当、不法な脅威の拡大を踏まえて、議論する見通しです。
 つまり、尖閣諸島の防衛にも、深い意味があります。護る会の提言した緊急対策、護る会の枠を超えて提言されている海洋調査の議員立法、それらと連関しつつ、より大きな戦略観を、政権の中枢が実現するものです。

 会談後には、いつも通り、一部のみが発表されると思います。
 発表されてもされなくても、ここまでの日印の水面下交渉が、安倍総理の変わらないリーダーシップのもと最後まで貫徹されるよう、安倍総理と議論を繰り返してきた意見の違いを乗り越えて、ここは深い部分で一致し、見えざる後押しを続けていきます。