いじめ自死ゼロを目指した取り組みの紹介(谷山 大三郎 スタンドバイ株式会社 代表取締役)

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令和7年5月28日(水) 政策審議会では「いじめ自死ゼロを目指した取り組みの紹介」と題し、
谷山 大三郎(たにやま だいざぶろう) スタンドバイ株式会社 代表取締役 にご講演いただきました。

  • 自身の少年時代のいじめ被害の経験からも、苦しくなればなるほどいじめについて誰にも相談できなくなるので、「苦しい時ほど子供が声を上げられる社会」を作ろうと取り組んでいる。
  • 認知件数の増加は学校や自治体が積極的にいじめを見つけていこうとしている表れともいえるが、SNS上など先生が見つけられないいじめは含まれておらず、不登校や命に関わる重大事態の件数も増えている。重大化の防止に、大人、学校、社会ができることを早急に取り組まないといけない。
  • 重大事態には、➀いじめではないと思っていた「認知の誤認」、②解消したと思っていた「解釈の誤判断」、③いじめの情報がなかった「未発見」、④取り組んでいたが対応が足りなかった「不十分」の4ケースに分けられる。学校内外への匿名報告相談アプリ、心身状態を自己評価して記録するアプリを提供することで、大人側が丁寧に子供達に寄り添い、子供の声を確実に“受け止める仕組み”づくりに取り組んでいる。
  • 課題克服の為に、国には交付金等を通じたアプリ普及支援、首長部局と教育委員会の連携モデルの事業化、いじめ防止啓発授業を伴うシステム構築、保護者の支援先や相談先の拡充をお願いしたい。

 との講演の後、出席議員との間で、

  • 心身状態記録アプリは担任やスクールカウンセラー、養護教諭等全ての先生と「話したいボタン」で話せるとのことだが、これでは一部の先生に負担が重く集中しないか。
  • 道徳観というか、こういうことはやってはいけないといじめを抑止する働きかけをすればいいと思うのだが、何故上手くいかないのか。
  • 匿名報告相談アプリについて、親と共有するタイミングはいつか。複雑な家庭環境の場合、アプローチは工夫しているのか。 

等について、意見が交わされました。