SDGsの観点からも、「地域消滅」の不安に寄り添う必要〜 越知山の麓:越前町 入尾・笈松地区 視察(滝波宏文)

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年明け早速、参院自民党「不安に寄り添う政治のあり方勉強会」にて事務局の責を担う一員として、通常国会に向け、活動を開始いたしました。

具体的には、選挙区内の「地域消滅の不安」に寄り添うべく、
越前町 入尾・笈松地区に入り、地元の皆様の生の声をお聞きしました。

入尾・笈松地区は、越前町の平地から150メートル程上がった山中、霊峰 越知山の麓にあり、
下からは予想つかないぐらいなだらかな台地(小さな盆地と言っていいでしょうか)に所在しています。

辺地法の指定を受けており、旧織田町時代に作られた「悠久ロマンの杜」(茅葺き/コテージなどが並ぶ公共の宿)にて、約20名の方々にお集まり賜わり、地元の「生の声」を聞かせて頂きました。

「過疎、高齢化、鳥獣被害…もうどうしていいか分からん」という悲痛な区長様のお話から始まった意見交換。
「何百年の歴史を持つふるさとの消滅を目撃することになってしまう」との声も…

一方、「悠久ロマンの杜でのイベントを盛り上げよう」、
「きゅうりなど野菜の特産物を売れる販売所を」、
「以前に子供連れが多く来ていたスライダーの復活を」、
「辺地法での後押しをしっかりしてもらいたい」、
「国は定年を延ばせ延ばせとやっているが、65才定年でふるさとに戻ってくれば、まだまだ元気で地域の良い力になる。そういう方の帰郷の後押しを」
といった積極的なご提言も頂戴しました。

今、国連のSDGs(持続可能な開発目標)が日本でも重視されるようになって来ましたが、そのSDGsが掲げるのは、地球上の「誰一人として取り残さない(leave no one behind)」です。

国土を守るためにも、国内でもしっかりと「誰一人として取り残さない」SDGsを適用し、「地域の消滅」を食い止めるため、地方創生に全力を挙げねばならないと思います。

とりわけ、辺地法については、50人以上でないと辺地指定しないという「足切り」条項があり、この入尾・笈松地区は、正にその50人を切ってしまう恐れがあります。
辺地を救うための法律が、その地域の方々を見捨ててしまうのは、誠に問題です。
日本全体の人口も減少する中、足切り条項の(仮に撤廃までは難しいとしても、その)緩和を検討すべきではないでしょうか?

今年は珍しく雪の無い冬ですが、集会が終わりやはり一段と冷え込んだ夕暮れ時、越知山そして越前海岸に続く入尾・笈松地区の道にて、
この不安に寄り添い、「ふるさと」を守らねばと、決意を新たにしました。